令和３年７月公開 ぼいす宅配便 「良い習慣を」 紀州路発ぼいす宅配便 この番組は､浄土宗和歌山教区がお届けしています｡ 7月は１年の折り返し点と言えます。昨年に引き続き、今年も新型コロナ感染症に振り回されましたが、ようやくワクチン接種ができるようになりました。 全国民に行き渡るのは、あとどれぐらいかかるかわかりませんが、やがては収束していくことでしょう。 和歌山教区の教化ラジオ 紀州路発ぼいす宅配便へ ようこそおいでいただきました。 今月は習慣について考えていきたいと思います。特に意識せずに自然とできることが習慣です。よい習慣は自分自身を成長させ、人生を作り上げていくものです。筋トレが習慣になれば、筋肉がつき心肺機能が高まります。しかし過度の筋トレは体を痛めてしまいます。当然のことでしょう。よい食の習慣は健康を維持しますが、悪い食の習慣は肥満などになり不健康になります。また、いろんなことにチャレンジする習慣によって、何歳になっても成長を続けることができます。そういう方は、年を重ねても若々しいですね。「30歳を過ぎてから性格は変わらない」という人がおられます。そんなことは全くありません。事故や病気など、突発的な死に直面する出来事があれば、当然変わります。でもそんな一大事がなくても、新しい習慣で、性格も変わることができるのではないでしょうか。 例えば、「ジョギングをする習慣で、体が軽く感じられるようになって、積極的に外に出るようになり、その上スリムになって容姿に自信ができ、多くの人と交流するようなった。」という方もおられます。 習慣化するためのコツは、意志の力に頼らず、無理のないところから始めて、とにかく継続することです。たとえ短い時間であっても、積み重ねれば大きな時間になります。一日１０分の習慣も一年続ければ３６５０分、約６０時間に相当します。これを１週間でしようと思っても、できるものではありません。続けていく過程では、成果を意識するのでなく「続けられている自分」を褒めるというのがいいように思います。そしてよい習慣ができれば、悪い習慣が自然と消えていくものです。 良くない習慣の根本には、ストレスがあります。酒、タバコ、夜更かし、ギャンブル、場合によってはSNSやネットサーフィンなども悪い習慣になることもあります。ストレス解消のためにやっているつもりが、いつの間にかストレスを増やしていたりします。悪い習慣は見直すことが大切です。「今、これは惰性でやっているなあ」と思うなら、やめるという選択肢もあります。散歩や軽い運動、時にはお仏壇の前やお寺に参り、お念仏を申すということもいいかもしれません。コロナのワクチン接種が始まりましたが、まだしばらく家にいる時間が長くなりますので、この機会にいい習慣を身に着けたいものですね。お念仏を称える習慣なんかは最高です。たとえ僅か３分でも１年続ければ１０９５分称えたことになります。続けていくということは大きな力です。それが心を豊かにし、生き方を良き方向に変えていくかもしれません。 法然上人は御法語の中で 「現世を過ぐべきようは念仏の申されん方によりて過ぐべし」 と伝えられています。この世の過ごし方は、念仏を称えやすいようにして過ごすべし。ということですがお念仏が、習慣になれば阿弥陀様のみ光に照らされ続け、本当に素晴らしいです。 それでは今月はこのあたりで。また来月お会いしましょう。 紀州路発、ぼいす宅配便でした。 |
