私は阿弥陀如来。はるか昔、王であった私は、衆生を救うために世自在王仏のもとで出家し法蔵菩薩と名のった。そして、人々を救うために、四十八の誓願をたて、それが実現できるまで、それはそれは長い時間をかけて修行した。そして、ついに仏となったのである。衆生を救うために誓った四十八の願いが実現でき、西方の彼方に私の国土である極楽浄土を設けて、念仏した人々を迎え入れている。
私自身と極楽そのもの、あるいはこの極楽へ往生した者について、四十八願の中に色々と願いを立てた。なかでも、第十八番目に、極楽へ往生する方法に関する誓願を立てたが、これは一人でも多くの者を救いたい気持ちから、なるべくやさしい方法を選んだ。そう、＜念仏＞である。極楽へ生まれたい気持ちがあるならば、たった十回の念仏しかできなかった者でも救おう。難しい修行はいらない。念仏さえすれば、往生を約束しよう。
このことは、他の仏様も間違いないと言って下さっている。私一人が勝手に言っているのではない。どうか安心して、我が極楽へ来ればよい。そして、ここで仏の道を歩みなさい。
